月よみ

上弦の月~満月までは肝臓! 月の満ち欠けを利用した効果的なケア

こんにちは。月よみ鍼灸師 小林怜子です。
今月も、月の満ち欠けによって影響を受ける臓器はどのような働きをしているのか? ということを、東洋医学の考え方からお伝えしていきます。
そして、そのときにやると良いセルフケアについてもお伝えしますので、月の満ち欠けに合わせたより効果的な身体ケアを、ぜひ試してみてくださいね。

12月22日から満月(+)期。身体への影響は?

全く月が見えていない新月から、満月に向かって月が太っていく途中の、ちょうど半分の月のことを“上弦の月”と言います。
その上弦の月から満月になるまでの期間のことを満月(+)期と言います。

12月22日8時41分に、上弦の月となります。
12月30日12時28分に、満月となります。
この間の期間が満月(+)期です。

満月(+)期に、月からのエネルギーを受けやすい臓器は、肝臓です。
西洋医学的考えだと、肝臓は、代謝・解毒・胆汁の生成・分泌の機能があります。
お酒の飲み過ぎは肝臓に良くないと知ってる方は多いと思いますが、肝臓に負担をかけるもので、お酒以外にパッと思いつくものは、ありますか?

実は、身体を良くするためにと思って服用している薬やサプリメントも、肝臓で解毒されるため、肝臓に大きな負担をかけています。
病気のために飲む必要がある薬はきちんと飲むことが必要ですが、「身体に良さそうな気がするから~」と、なんとなく気軽に飲んでるサプリメントも、肝臓にとっては負荷となっています。
身体に外から何かを入れるということは、それを身体の中の臓器が処理をする、ということです。
つまり、臓器に負担をかけエネルギーも使うというということ。
臓器がきちんと働ける状態になっている上で入れてあげないと、余計に疲弊させるだけになってしまうのです。

それを実際に身をもって体験したできごとがあります。
私は昨年母を胃癌で亡くしました。
末期にほとんどご飯が食べれなくなったとき、身体にエネルギーを補充することができなくてどんどん衰弱していきました。
本人もなんとか食べて力を付けたいと思うし、家族も食べさせてあげたい気持ちがあるので、どうにか工夫して食べられないか? と考えました。
けれど、もうほとんど胃腸が動いていなくて消化吸収できる状態にない中、無理にご飯を食べても余計にしんどくなるだけで、結局食べたものを身体に必要な栄養として処理できないのです。
食べられないなら点滴で!と点滴で栄養を身体に入れても、それも有効には使えないのです。腹水として溜まってしまうだけ……。

これはちょっと極端な例ですが、疲れて上手く働けない状態の臓器に、どんどん栄養をつぎ込んでも、それを処理して身体に活用する力”自体がないと意味がないのです。
身体に“良い食べ物”だとしても、食べ過ぎると胃がもたれたり痛くなったりしますよね。
胃腸が弱っている時に、元気になるためにスタミナを付けよう!と、ステーキを食べたり、たくさんの量を食べると余計に具合が悪くなってしまいます。
まずは胃腸の調子を整えて、きちんと消化吸収できる状態にしてから、適切な量や回数を考えて食べるという順番も大事です。 

胃腸の場合は、胃が痛くなる、お腹が痛くなる、便秘になる、下痢になる等、変調初期の身体からのサインが分かりやすいですが、肝臓の場合は、“沈黙の臓器”と呼ばれ、胃や腸のようにわかりやすく、すぐに症状は現れません。

では、肝臓に不調が出た場合、どのようなサインが出るのでしょうか?
東洋医学的に、肝臓がどのような働きをしているのか?ということも含め、お伝えしましょう。

肝臓の働き・弱った時の症状は?

臓器そのもののことを指す時には、“肝臓”。
肝臓の働きについて書いている時は、“肝”という風に、表記していきます。

肝は、
・気や血の流れを、のびやかに円滑にすみずみまでいきわたらせる。
・血の貯蔵庫となり、身体各部の血液量を活動状況に応じて調整する。
・“将軍の官”と呼ばれ、精神活動を支配し計画を実行する。
・身体活動を円滑に行わせたり、休息を指揮する。
ということをしていて、

肝の状態が、目・筋肉・爪・精神状態に現れます。 

肝の働きが正常であれば、
すばやく適切な判断・行動をとれる。
筋肉は力強く運動機能が良く発揮される。
爪は弾力良くつやがある。
目はよく見える。
涙はほどよく目を潤す。
樹木がのびやかに成長していくように、気や血が身体のすみずみまで、よどみなく行き渡り、精神的にも安定した状態を保つことができます。 

肝がうまく働かないと、
決断力がなくなる。
イライラする。不安になる。オドオドする。
筋肉が力が入らなかったり、ひきつれて痛んだりする。
爪の色つやが悪かったり変形したりする。
シミ、クマができる。
月経血にかたまりが見られる。
目が疲れやすい。物が見えづらい。目が乾燥したり涙が流れ過ぎる。
顔色が青白い。
酸っぱいものを欲する。
怒りっぽくなる。
以上のような状態になります。

肝は昼も夜も一日中、身体や心の調整に大忙しで、通常モードでも大きな負担が掛かっています。
肝が少しでもスムーズに働けるように、日頃からケアすることが大切です。
そして、日々気にかけているということは、なにか変化があったときには、その変化に気づきやすいということです。 

特に、満月(+)期には、月のエネルギーも肝臓に影響しやすいので、なんだか妙にイライラするな、という時や、上記の「肝がうまく働かない時」の症状がある場合は、早めにケアをしてあげることで“病気”へと発展する前の“未病”の段階で改善することができます。

また、満月(+)期は、満月に向けてどんどんとエネルギーが満ちていくときでもあります。
高まってくるエネルギーを“のびやかに円滑にすみずみまでいきわたらせ”(肝の働きですね!)、しっかりと循環させて上手く使っていきたいですね。

では、この時期に取り入れると、より効果的を得られる肝臓ケアを、早速やってみましょう!

12月22日からの満月(+)期にやると良いケア

①気血の流れを良くするために、深呼吸をする。たくさん笑う。身体を締め付けるような服は着ない。ストレスを溜めない。
②深夜1時~3時が肝臓が活発に働く時間です。この時間には熟睡しているように、夜更かしせずに、夜はしっかりと眠りましょう。
③「足(あし)太陰(たいいん)肝(かん)経(けい)」という経絡(ツボのライン)上の、ツボを5つ指圧してみましょう。

1、太敦(だいとん):足の親指の爪付け根の人差し指側。
2、行間(こうかん):足の親指と人差し指の股から少し甲の方。
3、太衝(たいしょう):足の親指と人差し指の間から足の甲の方に指を滑らせていって、骨と骨の間で指が止まるところ。
4、中封(ちゅうほう):かかとを床に着けて、つま先を上に上げたときに足首のところで盛り上がるスジの内側。
5、曲泉(きょくせん):膝を曲げた時にできる膝裏の折れ線の内側の端

肝臓への巡りをよくすることと、自分の身体と対話することを目的としています。
正確な場所がわからなくても、その辺りというアバウトな感じで構いません。図は右足のみですが、左右どちらもやってみましょう。
指の腹を使い(親指がやりやすいでしょう)、自分が心地よい強さで3秒間押して、ゆっくりと力を抜く。という風に、1から5の順番通りに押してください。
肝経のラインは、足先からお腹の方へ行く方向で流れています。流れに逆らわず流れの方向の順番で押していきましょう。

 5つのツボの中で
・特に痛かったツボ
・特に心地よかったツボ
は、ありましたか? 

もし気になるツボがあった方は、そのツボを重点的に押してみましょう(3秒押して力を抜くを3回繰り返す)。
ドラックストアなどで売ってる台座の付いたお灸(せんねん灸など)をすると更に効果大です。
お灸をする場合は、全部のツボではなく、ご自身の押した時の感覚で、必要と感じた(心地よかったり、痛かったりした)ツボを1~2カ所(左右合わせると最大4カ所)選んでくださいね。

特に気になるツボがなかった方、全部気持ちよかったよ~という方は、1から5の順番の指圧を3回繰り返しましょう。 

前回、月と身体の関係についてや、上弦の月当日の身体ケアについてお伝えしています。
https://tsukiyomi-magazine.com/2020/11/22/post-17828/

上弦の月当日の身体ケアでお伝えしている肝の巡りをよくするケアは、この満月(+)期の期間中にもやると良いので、今日お伝えしたツボの位置は難しくてわからないよ~という方は、先月の肝経ライン全体をさする方法のみでも肝の巡りをよくする効果が得られます。
(今月の上弦の月当日は、12月22日です。)

ぜひ月のリズムに合わせた効果的な身体ケアを試してみてくださいね。

それでは、また来月お会いできますことを楽しみにしております。
最後までお読みいただきありがとうございました。
小林怜子でした。

 

ライタープロフィール

小林怜子 月よみ師
"はり師・きゅう師歴20年。月よみ師®。2児の母。

整形外科クリニックや総合病院のリハビリ室に鍼灸師として勤務し、延べ1万人以上の患者さん達と接し、我が子の喘息・アトピー、実母の癌闘病とも向き合ってきた中で、
「元気な時から自分の心と身体に気を配り、体調の変化に気付ける人を増やしたい」という想いを持ちました。

自身の切迫早産の経験から、月の満ち欠けと人の心身の関係をより深く学びたいと思っていた時に出会った“月よみ”を利用し、情報発信をしていきたいと思っています。

2015年、1人1人の患者さんとじっくり向き合いたいと想い独立し、こばやし鍼灸院開院。
心と身体の滞りを取り除くことで、痛みや症状が取れるだけでなく、その後の人生が豊かになっていくことを目指した施術を提供しています。"
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