星よみエッセンスを絵におろして ~周りとのバランスをとる~ 天秤座
こんにちは、月よみ師の 原みどりです。
毎月、星座からのエッセンスを絵におろしてお伝えしています。
8月12日5時8分に月は乙女座から天秤座へ移動しました。
最初に、天秤座にまつわるギリシャ神話のお話から始めたいと思います。
古代ギリシャの叙事詩人ヘシオドスの”仕事と日々”の詩には、人類の五つの時代が書かれています。
それには最初人々は「黄金の時代」に暮らしていました。そこは一年中とても暖かで、穀物や果物はたわわに実り、人々はいつでも好きに食べることができました。
心も穏やかで争うこともなく平和に暮らし、それはまるでエデンの園のような世界でした。
次に巡ってきたのが「銀の時代」。大神ゼウスはクロノスの率いるティタン族を倒し世界を治めました。
そして世界を4つの季節(春・夏・秋・冬)に分けたために、夏の暑さや冬の寒さに耐えるために人々は家を造り、食べるために種をまき農作物を作るようになりました。
そして「青銅の時代」がくると人々は武器を持って争うようになりました。
嘘をつき人をだまし、暴力をふるい、欲深くなりました。
森の木々を切り倒し、動物たちを殺すようになったのです。
鉄や青銅は武器として使い、地面の奥底に眠る「金」を掘り起こし、それは人間の欲望を刺激するものとなりました。
人間はお互いが信じあえなくなり、安心して暮らすことができなくなってしまいました。
それをみた全ての神々は人間の残虐さに嫌気をさして、天界に戻ってしまいました。
ここで登場するのが天秤座に関係する「女神アストライアー」です。
アストライアーだけは地上に残り、人間に正義を訴え続けました。
どうにかして正義の天秤を平行に保とうとしたのです。
次にくる「英雄の時代」では、大神ゼウスは大洪水をおこし、一時は比較的平穏な時代に戻ったように思われました。
それから次に、私たちの生きている時代「鉄の時代」がやってきます。
人々は再び暴力をふるい、互いに傷つけあいました。
自然を破壊し、心が休まる場所はなくなりました。
1人地上に残って人間に正義を訴えていた「女神アストライアー」でしたが、人間の愚かさに嘆き、天界に戻ってしまいました。
そのときに「女神アストライアー」が持っていた天秤が星座になったということです。
別説では、天秤座の隣にある乙女座が「女神アストライアー」であるとも言われています。
天秤座は「女神アストライアー」が正義の天秤を平行に保とうとしたように、「公平、中庸、平均的、調和的」な星になります。
守護星(天秤座に影響をしている星)が金星ということもあり、美的でもあり、それはバランスがとれています。
バランスのとれている一つに、1:1.618の黄金比率がありますが、この比率が力のバランスを保て人が美しく感じるものとなります。
そこからも天秤座の性格は、バランス感覚とコミュニケーション能力に優れていて、他人との調和を大切にする平和主義者でもあります。
争いを好まず全体のバランスをとろうとするのですが、自分の個性を見失い八方美人ととられることもあります。
人から見られる意識が高く、見られることにすごく敏感なので、それは容姿や品格を磨いたりする意識にも関わってきます。
そして品位を失うことはありません。
しかしいつもバランスを保とうとする「天秤座」ですが、なかなかずっと保ててはいられません。
バランスを崩してくると対立したり、正面衝突したりもします。
優柔普段、見栄っ張り、八方美人、流されやすいとみられることもあります。
天秤座と対応する身体部分は、腰、腎臓になります。
心と体は関係しているといわれますが、天秤座は「バランス」が大切なので、疲れすぎたり負担が多くなってバランスが崩れると、体の部位を通じて影響することがあります。
天秤座のテーマである「バランス」という感覚が対応する体の部位を通じて表れたりもします。
例えば腰に不調を感じる時は、周りの出来事と自分のバランスがうまく取れずにフラストレーションが溜まっている場合があります。
人によって原因は異なりますが、天秤座に対応するパーツの不調は、天秤座のテーマに関する自分の心の成長を教えてくれることもあります。
今月の”天秤座”からのエッセンスの紹介です
この絵は、集団の中でバランスを積極的にとり、多くの人と関わることで人と自分の違いを理解し、自分を磨いて成長を続けていく”天秤座の力強さ”を表しています。
この絵を見ていただいた後、大きく深呼吸を1回してください。
その後は、体全体の力を抜いてリラックスをして、目を閉じてください。
「あなたは人とのバランスをとることで、自分と人との違いを知ることになります。難しく苦しく感じることもあるかもしれません。」
「でも大丈夫です。あなたは守られています。自信を持って進めますよ。」
いつもみていただいて有難うございます。