もうひとつの月の宿 インド占星術のナクシャトラが伝える月のメッセージ:ダニシュタの月

こんにちは。月よみ師®でアーユルヴェーダヒーリングコンサルタント、Sahra(サーラ)です。

月よみWEBマガジンでは月よみとインド占星術を組み合わせた情報を発信しています。

前回は、
プシュヤ (蟹座03度20分~16度40分)についてお話しました。
前回の記事はこちらから。

今回は、今月の満月、8月12日のナクシャトラ、
ダニシュタについてのお話です。

ナクシャトラについては、こちらで説明しています。
参考になさってくださいね。
https://tsukiyomi-magazine.com/2020/01/18/post-14139/
https://tsukiyomi-magazine.com/2022/03/28/post-24346/

今回ご紹介のナクシャトラ
ダニシュタ Dhanishta
やぎ座 23度20分~みずがめ座 6度40分
支配神:ヴァース神群(8人の神さま)
象徴:ドラム

神聖な月の満月

ダニシュタは12星座でいうと、やぎ座とみずがめ座にまたがる領域にあたります。

ダニシュタという言葉には、「最も豊かなもの」という意味があります。この場合の豊さは、物資的な豊かさだけでなく、精神的豊かさのことも含んでいます。

ダニシュタについて、支配神・支配星・シンボル・性質の4つの視点から見ていきましょう。

【支配神】
ヴァース神群が支配神です。

ヴァース神群は8人の神々。それぞれ自然の元素を表すとされています。

8神の解釈にはいくつかありますが、代表的なものをお伝えします。
Dhara:地
Apas:水
Anala:火
Anila:風
Prabhas:空
Pratyusha:太陽・夜明け前
Soma:月
Dhruva:固定・北極星

ヴァースという言葉には、「善い、有益、光、裕福」といった意味があり、それは、高い徳と慈善を表しています。

ヴァース神群は、自然の元素で表されているように、物資的な豊かさをもたらすと同時に、魂をより高いレベルへと導いてくれます。

【支配星】
火星が支配星です。

火星は勇気やリーダーシップ、行動力を表す惑星です。

ダニシュタには、共感力や他人への思いやりなどが備わっているので、火星は、そうしたダニシュタの性質をサポートする役割を果たします。

守りたいものを守るための勇気、必要なときには、少々冒険的な大胆な行動をとることなどを火星が後押ししています。

精神的な豊さを手にするためには、心の内にあるネガティブなものも、外にある物資的な欲望のようなものも、どちらも正しくコントロールすることが大切です。

コントロールするための力も火星が与えてくれて、守護戦士として、その力を発揮します。

【シンボル】
シンボルはドラム。これにフルートが加わることもあります。

ドラムはシヴァ神のドラム、フルートはクリシュナ神のフルートと言われています。

ダニシュタはそもそも、「交響曲の星」と呼ばれ、音楽とつながりの深いナクシャトラです。
そのため、誕生チャートで月がダニシュタにある人は、音楽の才能に恵まれるとされています。

リズムに関する才能は、音だけでなく、人生のあらゆる面において、リズムをつかみやすい、タイミングをとらえやすい、などの特性にもつながります。

また、ドラムもフルートも中が空洞になっていることから、自分自身の中にある空洞に対する気づきとそれを埋める方法を見つけることが課題になります。

ダイアナ妃もマリリン・モンローも月がダニシュタだとされています。
どちらも愛情に飢えていた女性でしたね。様々な活動を通して、心の内にある空洞をなんとか埋めようとしていたのかもしれません。

【性質】
ダニシュタの性質は、Movable:動く、変化するです。

動くこと、何かを変えることで、物事を成長へと導くパワーがあります。

日のナクシャトラがダニシュタの日は、動くことが良い結果につながるエネルギーなので、旅行の計画を始めること、旅行そのものを開始すること、車を買ったり、住んでいる場所を変えたり、あるいは、仕事を変えたりといったことに向いています。

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ダニシュタの満月には、宇宙のリズムを感じやすくなっているはずです。

宇宙のリズムを感じ、自分の中のリズムをそこに合わせていくと、心を落ち着けて活動できたり、よい流れに乗れたりします。

ダニシュタは、心の中の空洞が課題になったりもするので、虚無感を感じる人もいるかもしれません。

自分自身の中に空洞があるのを感じたら、その空洞を何で埋めればよいのか、どんなことで埋めたいのかを考えるタイミングになさって下さい。

支配神ヴァースは自然界のエネルギーを使って、魂のステップアップに必要な手助けをしてくれます。

魂のステップアップに必要なのは、他者への思いやりや、人だけでなく万物の存在どその結びつきを大切にする心です。

お盆と重なる地域もありますから、過去にこの地上に生きた人達に思いを向けてみるのもよい時期ではないでしょうか。

今回の満月は、シュラヴァナ月の満月です。

シュラヴァナ月はヒンドゥー暦では神聖な月とされていて、今年は7月14日~8月12日までになります。

そんなシュラヴァナ月の最終日にあたる8月12日の満月には、インドではいくつも祝祭が重なっています。

・Varalakshmi Vrat:ヴァララクシュミー・ヴラタ
主に南インドで行われる、女性たちが家族の幸福を願って祈る日
・Raksha Bandhan:ラクシャ・バンダン
兄弟姉妹の絆を祝福する吉日
・Gayatri Jayanti:ガーヤトリー・ジャヤンティ
ヴェーダの母ととしてあがめられるガーヤトリー女神の降誕祭

こうした祝祭が重なる吉兆な満月です。
有意義にお過ごしくださいね。

50代からの月よみのススメ

年々暑くなるように思える夏。

10年以上前、中近東に関係するお仕事に携わっていたとき、「夏は絶対に外に出られないよ、暑さが殺人的だから」と現地駐在の方がおっしゃっていました。

今では日本でも、外に出ないようにという注意報がでるほどになりましたね。

外に出ない分、家の中でできることをやってしまおうと思い、片づけに専念することにしました。

特に、これまで手を付けられずにいた、長年溜めてきたものたちがターゲットです。

本好きで、会社の帰りに本屋であれこれと手あたり次第に買っていました。本に限らず、なんやかやとため込んできたものは、60代になる前に、一度リセットが必要かなと思っています。

50代半ばになって、なんとなく、何をするにも以前よりちょっと時間がかかることに気付きました。

本当にやるべきこと、やりたいことのために時間を使おうとすると、それ以外のところで時間をとられないようにしないといけないと思ったのです。

ものがたくさんあれば、常にこまめな片づけや掃除が必要ですし、場所を占拠しているだけで活用されていないモノたちを眺めてため息をつくくらいなら、手放したほうが精神的にもよいと思うのです。

丁度、すぐに満月です。
満月から新月に向けては、手放すほうのエネルギーが働きます。

月もまん丸から徐々にスリムになるわけですし。

モノを手放すにも、案外気持ちの後押しがいるものです。かつて愛着があったものであればなおさら。

そんな時には、月のエネルギーを利用してみるとよいですよ。

まだまだ暑い日が続きますが、体調管理しながら楽しい夏をお過ごしくださいね。

※参考文献
こちらの記事は以下の書籍などを参考にしています。
書籍:
LIGHT ON LIFE by Hart de Fouw & Robert Svoboda
THE NAKSHATRAS by Komilla Sutton
27 STARS, 27 GODS by Vic DiCara (Vraja Kishor das)

※アーユルヴェーダやインド占星術についてブログを書いています。また、インド占星術の27星座を用いた個人の月の読み解きも行っています。ご興味があれば、のぞいてみてくださいね。
https://linktr.ee/akatsukiayv

月よみ師のプロフィール

Sahra(サーラ)月よみ師
大阪府在住 アラフィフおひとりさま女子
アーユルヴェーダ・ヒーリングコンサルタント

妹の難病発症や自身の病気の経験から自然療法に興味をもち、
ふとした出会いでアーユルヴェーダセラピストを目指すことに。

宇宙のリズムに合わせて生きることが、心と体の健康につながることを
アーユルヴェーダを通して学ぶうちに、
アーユルヴェーダではもちろんのこと、
女性の体のリズムやインド占星術でも大切な存在である
”月”に心惹かれ、月よみ師に。

アーユルヴェーダや月のパワーで
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