もうひとつの月の宿 インド占星術のナクシャトラが伝える月のメッセージ:スヴァーティの月

こんにちは。月よみ師®でアーユルヴェーダヒーリングコンサルタント、Sahra(サーラ)です。

月よみWEBマガジンでは月よみとインド占星術を組み合わせた情報を発信しています。

前回は、
クリッティカ (牡羊座26度40分~牡牛座10度00分)についてお話しました。
前回の記事は こちら から。

今回は、先月10月25日の新月の時のナクシャトラ、
スヴァーティについてのお話です。

ナクシャトラについては、こちらで説明しています。
参考になさってくださいね。
https://tsukiyomi-magazine.com/2020/01/18/post-14139/
https://tsukiyomi-magazine.com/2022/03/28/post-24346/

今回ご紹介のナクシャトラ
スヴァーティ Swati
天秤座6度40分~天秤座20度00分
支配神:風の神ヴァーユ
支配星:ラーフ
象徴:風に揺れる若芽、珊瑚

生命の息吹

スヴァーティはすっぽりと天秤座の中に納まる領域にあります。

スヴァーティの意味は「剣」です。剣は強い独立への欲求を表すとされています。

天秤座は風のエレメントです。スヴァーティの支配神は風の神ヴァーユですので、二重に風の影響力の強いナクシャトラになります。

先月10月25日の新月はこのスヴァーティのナクシャトラで起こりました。スヴァーティは「行動力」や「変化」が強調されるナクシャトラです。新月の時に、「変化」を経験した方も多いのではないでしょうか。

スヴァーティについて、支配神・支配星・シンボル・性質の4つの視点から見ていきましょう。

【支配神】

風の神ヴァーユが支配神です。

風は自然の五大元素のひとつで、ヴァーユ神は、古代からあがめられてきたとても古い神さまです。

ヴァーユ神がコントロールするのは次のようなことです。
・知性、インスピレーション
・呼吸、生命力
・言葉を話す能力、発言による浄化
・スピード、変化、変革

風は常に動き回り、様々なものを運んできます。物質的なものも、精神的なものも。
知性やインスピレーションもそのひとつ。ヴァーユ神は、思いもかけないひらめきをもたらします。
また、一歩踏み出し、新しい世界を見つけるようにと、私たちの心を鼓舞します。

風には形がありません。常に変化する存在であり、どんな場所にも入り込み、吹き抜けていきます。
常に変化や変革を求める力が働き、古いもの、不要なものを取り除き、新しいものが入るのに必要なスペースが生み出されます。

風の力が強くなりすぎると、落ち着きのなさや散らかった状態をもたらします。

気が散って集中できない、気持ちがわさわさして落ち着かない、あれもこれもと一度に手を出し過ぎて収拾がつかなくなる、などという現象を、ヴァーユ神が支配するスヴァーティのタイミングで経験する可能性があります。

【支配星】

スヴァーティの支配星はラーフです。

ラーフは欲望の星とも呼ばれていて、物質的なこと精神的なこと両方で、何かを追い求め続ける力を呼び起こします。
また、突発的な出来事や奇抜なアイデア、独特の創造力などをもたらすのもラーフの力です。

外国の星とも言われていて、海外や別世界、生まれた場所や今いる場所とは別の場所との縁を生み出します。

ラーフには風の性質があり、支配神のヴァーユとラーフの影響で、スヴァーティは行動力がさらに強化されたナクシャトラになります。

また、ラーフには予測不可能性があります。

目指してきた方向が急に変わる、突然計画に急ブレーキがかかる、これまで積み上げてきたものを壊すような出来事が起きるなど、アップダウンの激しい出来事を引き起こすことがあり、その結果がポジティブに転ぶのかネガティブに転ぶのかも予測は難しいのです。

ラーフが支配星のナクシャトラの時に起こる出来事には、注意が必要になります。

【シンボル】

風に揺れる若芽や珊瑚がシンボルです。

風に揺れる若芽は、強風にさらされても折れることがないように、枝をしなやかに風になびかせて生き残ろうとします。どんな圧力にも負けない強さと柔軟性、順応性。それは、独立、自立を守るために必要な能力です。

もうひとつのシンボル、珊瑚。
珊瑚は海という大きな環境の中で、外側を固くし、外敵から身を守っています。
こちらもやはり独立を守り抜くための智慧のひとつです。

スヴァーティには、そもそも「独立したもの」という意味があります。

風に揺らぐ若芽は、頭を下げ屈したように見えても、実はそうではありません。珊瑚も、厳しい環境で生きぬくためにあの形になりました。
自分の存在を守るため、独立した存在、自立した存在でいるためには、工夫をこらし、知恵を絞って自分なりの在り方を見つけることが大切です。

【性質】

スヴァーティの性質は、動き、行動力を表す「動」になります。

変化や動きのエネルギーがあり、日のナクシャトラがスヴァーティに当たる日は、移動に関する活動に適しています。

「動」の性質のときに向く活動は次のようなことです。
・仕事を変える
・住むところを変える
・旅行に出る
・移動手段となる車を買う
・知識の移動となる学習を始める
・情報の移動となる情報交換
・人とのコミュニケーション

50代からの月よみのススメ

最近つくづく感じるのが、なんにでも時間がかかるということと、全部はできないということ。

これって40代ぐらいまではまったく感じたことがなかった感覚です。

大体このぐらいの作業はこのぐらいの時間でできるだろうと思っていたことが、なかなか終わらなかったり、やりたいことは他にもたくさんあるのに、まったく手を付けられなかったり。

以前の感覚ではできていたことが、思うように進まないことに直面して、やはり、これからは、やることを絞らないとと思っています。

これからじっくり長期で取り組みたいこと、早目に片づけておいたほうがよさそうなこと、そろそろ手放したほうがよいこと、などなど色々な基準での見直しが必要の時期だと感じています。

色々計画していても、気持ちや体がもたもたするようなことも多くて、そんなときには、その日のエネルギーに注目したりしています。日本には様々な暦があって、日々の吉兆を知ることができますが、私の場合は、ジョーティッシュ(インド占星術)を活用しています。

定着することに向くエネルギーの日、素早く達成したいことに向くエネルギーの日、雑事を片づけるのに向く日など、月の位置=ナクシャトラによって、日々エネルギーが変わります。

もう少しすれば、年末に向けて、大掃除なども視野に入ってきますから、今年中に終わらせておきたいことなどお片付けの計画をたてる際に、活用してみてください。

11月と12月の片づけや整理整頓などに向くエネルギーの日を記しておきます。参考になさってくださいね。

・雑事や事務的なことを片づけるのに向く日
11月9日、10日、23日、12月7日、21日

・決断力が必要なことに向く日
なかなか思い切って捨てられないものを捨てる、ずっと迷っていて決められないことを決めるなどは、決断力のエネルギーが強くなるこの日がよいでしょう。
11月13日、16日、25日、26日、12月10日、13日、23日、

※参考文献
こちらの記事は以下の書籍などを参考にしています。
書籍:
LIGHT ON LIFE by Hart de Fouw & Robert Svoboda
THE NAKSHATRAS by Komilla Sutton
27 STARS, 27 GODS by Vic DiCara (Vraja Kishor das)

※アーユルヴェーダやインド占星術についてのブログを書いています。ご興味があれば、のぞいてみてくださいね。
https://linktr.ee/akatsukiayv

月よみ師のプロフィール

Sahra(サーラ)月よみ師
大阪府在住 アラフィフおひとりさま女子
アーユルヴェーダ・ヒーリングコンサルタント

妹の難病発症や自身の病気の経験から自然療法に興味をもち、
ふとした出会いでアーユルヴェーダセラピストを目指すことに。

宇宙のリズムに合わせて生きることが、心と体の健康につながることを
アーユルヴェーダを通して学ぶうちに、
アーユルヴェーダではもちろんのこと、
女性の体のリズムやインド占星術でも大切な存在である
”月”に心惹かれ、月よみ師に。

アーユルヴェーダや月のパワーで
お疲れ女子の前向き人生をサポート。
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